子どもは大なり小なりわがままです。
わたしは、子どもの「どうでもいい要求」には極力応えるようしています。
尊敬する児童精神科医の佐々木正美先生が繰り返し著書でも述べていますが、
「しつけをしたいなら、まずは子どもの要求にしっかり応えて信頼関係を築いてから」
「子どもがつけあがる、などと考えず、甘やかせばいい」という言葉を実践するようにしているからです。
まず、子どもの要求を「どうでもいいもの」と「大事なもの」に線引きするようしています。
「どうでもいいもの」
☆A公園に行きたかったけど、やっぱりB公園に行きたい
☆いつもと違う道を通って保育園にいきたい
☆いちごじゃなくてバナナが食べたい
☆休みの日の朝ごはんはテーブルじゃなくて床にマットを敷いて食べたい
「大事なもの」
☆公園から帰る時間を約束していたのにダラダラ引き伸ばそうとする
☆友だちと遊んでいる最中に自己中なことをいい相手を泣かせた
☆おもちゃやお菓子を買ってもらえないとダダをこねる
☆ご飯を食べずにお菓子を食べようとする
もうひとつ、
「どうでもいいが、非現実的なもの」というのもあります。
☆おねえちゃんやおにいちゃんが欲しかった
☆夕食の準備が済んでるのに「今日は肉じゃがじゃなくてハンバーグがよかった」
☆平日なのに「遊園地にいきたい」
1番目のどうでもいいものは極力「はいよっ」と気軽に応じます。
「え〜A公園にいきたいっていってたじゃーん、B公園は少し遠いしやだなー」というときもありますが、可能な限り応じます。
たとえば、B公園がめちゃくちゃ遠い、とかいう場合は、3番目の「どうでもいいが、非現実」のパターンになります。
2番目の「大事なもの」は、徹底的に怒ります。
「約束が守れないなら、しばらく公園遊びは無しだね」など「あ、これはちゃんと言うこと聞いとかないと、自分に不利益になることなんだ」ときちんと認識させます。
個人的に1番目と2番目のメリハリがすごく大事だと考えてます。
なんでもかんでも否定すると子どものフラストレーションがたまる一方でしょうし、
なんでもかんでも言うことを聞いていればただのワガママへとつながるのでは、と。
そして3番目は悩ましいところですが、
「一度受け止めて、代案を示す」という対応をします。
「そーだよねー、久しぶりにハンバーグ食べたいよね〜。でも今日は肉じゃが作っちゃったし、ハンバーグは週末、お父さんに作ってもらおうか!」
というと、子どもはだいたい納得してくれます。
ただ重要なのは、その約束をちゃんと守ると言うこと。
あと難しいのは、たとえば習いごとの直前で「今日はやっぱりやりたくない」とか言われた時。
場合によりますが、1と3のあいだととらえ、
「そっかー、気分が乗らないんだねー、そう言う日もあるよね」といったん受け止めて、
「じゃあ、今日は短い時間でお願いしますって先生にいってみるか」とか、
「じゃあ、おやすみにしよう。ほんとはちょっとカラダを動かすと気分が変わると思うけど」とか代案的なこと示してみます。
ホントに「休む」というときもあれば、「じゃあ、ちょっとだけやってみる」といって、結果、フルでやれたりもします。
ある朝、保育園で「ママーおんぶで教室に連れて行ってー!!!」という子がいました。
母親は「そんなことしてる子だれもいないよ!ほら!早く歩いて行きなさい、時間ないよ!」と言っていて、
子どもはだんだんヒートアップ。泣き叫んでゴロゴロ転がり、ますます時間がかかっていました。
みなさんなら、この要求にどう対処します?
わたしなら1番目の「どうでもいい要求」ととらえ、「教室までのスペシャルサービスだよ〜」とかいってすぐおんぶすると思います。
そっちのほうが、ぶっちゃけ時短ですしね、、